第138話「若気の至り 花編」

著者
m.yoshida
2010/04/09
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もう、16、7年前の勤めていた頃の話。N社長に銀座で店舗を探してくれというオーダーをいただいた。コネクションは無かったので、若さにまかせて足で探し、なんとかかんとか条件にあったお店を見つけた。テクニックも無かったので、(今でもないか? 笑)こちらは気合?で交渉し、なんとか契約までこぎつけた。

N社長は当時すでに50歳半ばを過ぎていたと思うが、銀座に店が出せるということで、有頂天だったのだろう、物件に向かう車中で、店名を○○○銀座店にしようか?銀座○○○にしようか?などど、うれしさを隠し切れないお子ちゃまのようなご様子。店舗をお世話することで、太っ腹でジェントルマンの社長???にこんなにも喜んでもらえるんだというのがその時の印象だった。

内装工事も無事終了し、いざオープンの数日前、N社長から「花を出してほしいんだけどお願いできるかな?」と電話があった。当時勤めていた会社のルールは「お客様に接待等する際は手数料の1%以内」と言われていたので、頭の固い若造(バカゾウ)はとっさに「会社の規定がありまして、今回はお花は出せません」と馬鹿正直に即答した。N社長に不機嫌そうに電話を切られたので、勤めていた会社の社長にその旨を報告すると「時と場会を考えろ!N社長直々の電話だろ」とあきれられたが、若さゆえ?正直、あまり深刻には考えていなかった。

数日後、銀座のお店を見に行くと、そこにはいつもどおり、にこやかかなN社長の姿が・・・ しかし、私が近づいていくにつれ、その柔和なお顔が鬼の形相に一変。ほとんど罪の意識のない若造が、いつものように「こんにちわ」と声をかけると、ナント後ろを向かれてしまう始末。その後、数年間N社長には口を聞いてもらえなかったと記憶している。

何よりもイケナイのは、相手の状況を理解することができなかった若造ですが、N社長に限らず、ほとんどの社長がプライドが高くて、細かくて、切れやすいのです。太っ腹な社長なんて滅多にイマセン。その若造は柔軟性に乏しく、馬鹿正直も治らなかったので、その後も数々の社長の逆鱗に触れていくのでした・・・(笑) この手の話はまだまだ書けそうです。新入社員の方、若造の方参考にしていただければ幸いです。

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