第1話「ワンルームマンションを頼まれても探さない訳」

著者
m.yoshida
1999/02/25
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はじめまして、セリオの吉田(よしだ)と申します。 私は、おもに法人(アパレル関係が多い)向の不動産の仲介を仕事にしています。
ですが、親しいお客様から「甥が東京に出てくるから8万円ぐらいの部屋を探してほしい」といったオーダーをいただくことがあります。大切なお客様なので、できるかぎりのことはしたいなと思うのですが、以下の理由を丁重にお話してお断りします。

1.弊社が直接希望の物件をあずかっていない。
2.コンピューター、紙媒体などから良い物件情報がとれない。
3.希望エリアの地元の不動産業者をまわっても良い物件情報がとれない。

1については弊社に問題があります。
しかし2と3については一般の方は疑問に思われるはずです。
その理由は借主側の不動産業者(客付業者)が情報を探す=物件をあずかっている業者(物元業者)の手数料が減るという業界の仕組みになっているからなのです。

一般の人は知らなくてもいい不動産用語説明図

一概にはいえませんが、私の聞き及ぶ範囲ではワンルームのオーナーが物元業者に手数料を払うことは希です。ですから、客付業者(弊社)がいると、物元業者の手数料は半分になってしまうので、客付業者に良い情報は出てこないことが多いのです。
という訳で弊社ではワンルームはご本人自身(借主)でお探しくださいと生意気なことを言い続けています。

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