第157話「振り子の原理」
景気が悪くなると、駅近の店舗の需要が高まる傾向がある。当然のことながらその際、駅から遠い物件の需要は低くなる。長い目で見れば、駅から近い物件が総じて需要が高いことは間違いないが、同時に環境が悪く、賃料が高くなるというディメリットも抱えている。
現在の店舗事情ははまさに圧倒的に駅近物件ブームといったところか・・・
ここ数年のJRをはじめとする鉄道会社が、駅ビルに力を注いできたことと相俟って(駅ビルもかなりおオシャレに変化しました)、その勢いは増している。逆に駅から遠い物件は表通りであっても、かなりの苦戦を強いられており、ありえない物件に空き店舗の看板が見受けられる。
アパレル業界のマイナス要因は枚挙にいとまがない。「景気の悪化」「若者の購買意欲の減少」「ネット販売への移行」「ファストファッションの台頭」等々。何とかそれらを打破してくれる勢いのある会社が出てきてほしいし、また、そんな会社のサポートがしたい。
駅近の物件がもてはやされ、安いものが売れる状態が長く続きすぎている気がする。今までの経験則で行くと、いいかげん「振り子の原理」でそれらが嫌われ、逆方向のモノがブームになるはずなのだが・・・ 今回は重たい。でも、いつかくるその日をイメージして、斬新かつ力強い会社をひたすら探そう。
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