第17話「定期借家法が産まれます!後編」

著者
m.yoshida
2000/03/10
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前回お話した通り、徐々にですが、賃貸物件が増えると思います。今までの法律では立ち退きさせることが非常に困難だったため、その影響もあって賃借期間が短い(回転の早い)学生等を対象とした20平米以下のワンルームの供給が多かったのですが、今後は賃借人の需要に合せた物件(SOHO、ファミリータイプ向け)が増えてくると思います。

少し横道にそれますが、手っ取り早く定期借家法を使った賃貸物件になるものはなにか?やはり駐車場が一番手だと思います。ということは、コインパーキングの出現と相俟って、ただでさえ少ない月極の駐車場がさらに減少することが考えられます。心当たりのエリアに月極駐車場を借りている方は要注意かもしれません。

今回の定期借家法の成立は、不動産分野での規制緩和と考えられると思います。弱者保護の立場からよくないとおっしゃる方もいるようですが、私ども現場の者に言わせていただくと、結局、旧法を用いても強い者(お金・知識のある人)がそれを逆手に取って弱い者に対して有利な形(慣行)を作っていたと思います。借りる側の自己責任は増えますが、それはかえって良いことだと思いますし、同時に選択肢(多種多様の物件・契約形態)が広がっていくことも良いことだと思います。

不動産業者の側から見ると、多種多様の物件・契約形態が増えることによって、賃料・保証金(敷金)etc.の算定方法が細分化され今までのように簡単にできなくなると思います。この物件はなぜこのような賃料になるのか?業者はより細かくキチットお客様に納得いくまで説明しなければならないと思います。「このあたりの相場はだいたい・・・だね」なんて相変わらず偉そうにお決まりのセリフを言っている業者が早く減ってくれることを願っています。

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