第192話「仕事ができて、金銭欲が少なく、カワイイ人」
自分の記憶ほとんどがないときの話(母からの伝聞が主)なので、50年近く(古っ)前の話、自分の小さい頃は身体が弱く、病院に結構頻繁に行かなくてはいけない状態だったらしい・・・M先生(当時50半ばから60歳半ばくらい?)という方が近くに個人病院開業されていて、とにかくお世話になったということはよく聞かされていた。ぼんやりとしたM先生のお顔と、場所と、建物の感じはなんとなく今でも記憶に残っている。
40数年前のあるとき、母が私をM先生のところに連れていって、「具合がよくならないんです・・・」と言うと、「あなた、この前処方した薬、途中で飲ませるのやめたでしょ・・・最低限の薬の量を処方してるんだから勝手な判断しないで・・・」とM先生にズバッと指摘された。そんなやりとりが何度かあったのだろう、母はM先生に全幅の信頼を置き、身体の弱い私のことはほとんどお任せ状態だったと思う。
しばらくたったあるとき、往診を何度か頼んだのにM先生が来てくれず、業を煮やして、病院に行き「先生、何度もお願いしているのになんで来ていただけないんですか?・・・」と母がいうと「吉田さん、もうお金いらないから、僕にも少し休みをちょうだいよ・・・笑」というカワイらしいおじいちゃんキャラで返答してきたという。
仕事ができて、金銭欲が少なく、カワイイお爺ちゃん、これが私の理想の将来像です(笑)あと10年くらいはバリバリ仕事をして、徐々にフェードアウトしていく、お金、過去の名誉をひけらかすことなく、可愛くボケる。そんな爺さんに私はなりたい(笑)
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