第31話「ザ・相続その3」
人間って自分がいつ死ぬか分かっていれば、いいんですけどね・・・私の祖父の場合は亡くなった年が85歳だったので結構いい年だったんですが、明治生まれの方の中でも抜きん出た強烈な人だったと思いますので、「自分が明日死ぬ」なんて決して考えなかったでしょう。でもこれは、私の祖父に限ったことではないかもしれませんね・・・逆に私の父は50歳で亡くなったのですが、若いとガン細胞も活発であっという間に死んでしまうこともあるようですね。
あなたは、「自分と自分の兄弟は、多少、親の財産が有ったとしても、もめる程ヤマシイ?人間の集まりではない」と自信がおありですか?たとえ、あなた(相続人)がもめる気がなくても、あなたorあなたのご兄弟の奥様が裏で糸を引いて、もめてしまうパターンは多いようです。また、時代背景、経済状況によっては、それほど大した事はないと思っていた相続財産が、とんでもない評価になっている事もあります。あなたはその状況に直面したとき、親の世話をほとんどしていない兄が、億万長者になって、自分の小遣いが月3万円でも平気ですか?そして、「我が家は金など要らない」と奥様を説得できますか?
「争い(裁判)が始まったら、そりゃもう大変でっせ!あのガキ、あること、ないこと法廷でわめきおって・・・」
(Weekender桂ざこば調で読んで下さい)って感じにホントになってしまうんです。物腰も柔らかく、一流大学を出て、一流企業に勤めて、尊敬していた叔父が先頭に立ってそんなことを・・・でも、私的には非常に勉強になりましたが(笑)。
「子孫に美田を残さず」という諺はいつの時代も変わらずに使える良い諺だと思います。でも、死ぬときに財産をちょうど0「ゼロ」にする事は、不可能に近いですし、逆に、生きてるのに財産を使いきり、息子や娘に負担をかけながら死んでいくというのも、イヤですし・・・単に相続のことだけ考えただけでも、上手く死ぬのって大変な事ですね・・・次回は明るい話題にしまーす。