第42話「お寿司屋と相棒と私 その3」
相棒とはお師匠様の会社も含めると、約9年間一緒に仕事をしてきました。お師匠様の会社を出た後、二人別々の会社を立ち上げて独立するつもりだったのですが、許認可とお金の問題で、セリオに一本化したので、彼の独立はまったくの青天の霹靂ということではなかったのですが、やはり、結構ショックでした。
「最近仕事に力が入らない・・・」「人生一度しかないから・・・」という言葉を相棒から聞いた瞬間、もう引き止めてはいけないと思いました。自分自身の物差しでは、相棒は独立に向かないと勝手に決め付けていましたが、それは自分の思い込みかもしれないし、相棒の生き方は相棒が決めるものだし・・・で、あまり時間を掛けずに相棒に「がんばれよー」という言葉を言うことができました。
相棒と私は性格的にも、たぶん正反対で、対照的な2つの選択肢があると、必ずと言っていいほど違うものを選んでいました、そんな、全然違う考え方を持った相手なので、かえってそれがお互い刺激になり、仕事もうまくいっていたのだと思います。ただ、ここ2,3年はお互い馴れ合いになり、楽をしていて、かつてのような相乗効果はなかったような気がします。
よくよく考えてみれば、こんなわがままでキツイ奴と9年間もよく一緒にいてくれたな・・・というのが本当のところかもしれません。相棒は私と違って、愛想がいいし、情報収集能力もすぐれているので、その長所を活かして是非頑張って欲しいと思っています。
今まで本当にありがとう。お互い頑張りましょう。
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