第44話「おしゃれ飲食店事情」
弊社の顧客は、アパレルさんがメインなのですが、最近、新人君が入ってくれたこともあって、飲食店オーダーにも力を入れるようになりました。以前から飲食店のオーダーは結構いただいていたのですが、私の、ピントがずれているせいなのか、振り返ってみると7年間で成約したのはほんの数件でした。
飲食店の立地は駅の近くで、人通りの多い所が基本なのですが、某G社の影響で?西麻布、白金台、三宿のような「陸の孤島」といわれていたようなロードサイドエリアに出店希望の会社が増えています。しかし,これらのエリアもアパレル店舗と同様、物件不足と、高い賃料を避けて裏へ裏へと店舗エリアは拡大しています。
「客単価3000円」「深夜営業」「おしゃれな内装」というのが都会をエンジョイする人たちが集まるキーワードのような気がします。カリスマ社長にお伺いしたところによると、「ロードサイドの画一的なファミリーレストランにこれだけ人が集まるのだから、高感度エリアで、お洒落な空間とメニューを提供すれば、必ず成功するだろう・・・」というのが最初の発想だったようです。
しかし、隆盛を極めたカジュアルなCafeもそろそろ出店過多かな?といった感じで、現在では、その傾向がさらに高じて、渋谷区近辺に在住のより収入、感度の高い層をターゲットにした個性的なレストランの出店がしのぎを削っています。既存の和・フレンチ・イタリアンといった枠組みにとらわれないお店(業界用語で「フュージョン系」と言うらしいのですが・・・)がうけているようです。
情報のやりとりが得意な,都会に住む高感度の人たちの心をつかむことは、アパレル業界でも、飲食業界でも並大抵のことではないようです。ひとつのブランド、お店が継続して「はやる」周期は年々短くなっています。ブランド(店)を早めに変えてしまうか、「冬の時代」を少しでも短くして次の春を待つか、経営者は選択を迫られ、どちらにしろ早めの決断が不可欠なようです。