第50話「メインバンクと賢者の石」

著者
m.yoshida
2002/12/11
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創業時の8年前から、弊社は地元密着型の信用金庫にお世話になっていました。わざわざ窓口まで行かなくても、電話一本で担当者が来てくれるというのが、人手が少ない弊社にとってはなによりありがたいことで、お客様からのお振込み、支払い等はほとんどその信金を通していました。

ところが、今年になって都銀の傾向に追随するかのように、別の信金と合併することになり、名前も、サービスも変わってしまいました。「きめ細かいサービス排除して、効率化を図る方向に少しづつ移行していく方針のようです」と担当者は言い難そうに説明していました。

とりあえず弊社としては、今後益々メリットが少なくなる雰囲気なので、メインのお金のデリバリーを一番近くにある都銀に変えようと考えています。

現在のような過酷な経済状況の中にあっても、キメ細かい独特のサービスで健闘している地銀、信金もけっこうあると聞いています。見事なほど横並びのサービスでいっぱいあった都銀は合併合併で、現在では4行?になり、今後さらに少なくなる傾向なのに、いったい前記信金の経営者はどのようなビジョンのもとに都銀の生き残り競争に参加するかのような方針を打ち出しているのか理解に苦しみます。

「例えばお蕎麦を売るということなら、大量生産して安いコンビ二系のお蕎麦を売るか、高くなっても自分で丁寧に打ったお蕎麦を売るかどちらかで、その中間のやり方で今後生き残っていくのは難しいよね・・・」という話を3年ぐらいまえに某有名音楽家の奥様にしていただいたことを、今鮮烈に思い出しています。

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