第61話「淡水研究室」
チョット飲食店の名前としては不適切な名前だと思うのですが(笑)、このお店は私の中で現在、癒され度No1.です。JR代々木から徒歩3分ぐらいのひっそりとしたところ(弊社の近く)にあります。マニアな食通の方ならご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここのメニューは店主自ら筆(筆ペン?)でその魚の捕れた場所も明記して、毎日更新しています。天然モノでなおかつ、地元でなければ手に入らない魚、魚種自体が希少なもの、大きさ、取れた場所がめずらしいものなどなど、メニューを読みきるのがめんどくさいほどこだわりの逸品が並んでいます。
今までいただいたなかで、特に記憶に残っているものを強いて3つ挙げるとすると、もうこれ以上美味い焼き魚はないだろうと思われる「焼きクエ」。どうやって手に入れたのだろう?「鯨のお刺身」。オイオイ、カツオってこんな味だった?と言う感じの「五島列島で捕れたカツオのお刺身」といったところでしょうか。
あえて、この店のマイナスポイントを言わせていただくと、おまかせにした場合、店主が直球勝負好き?なので、素材を一番活かした「お刺身系のオンパレード」になってしまいがちということでしょうか?でも、メニューをすみずみまでよく見てみると、「坦々にゅー麺」なんていう、生ものに飽きたあとにそそるメニューもあるのでたまりません。
これだけでも十分マニアックなのに、11月に現在のお店の近くにお蕎麦屋さんを出すことになりました。長野県出身の店主が友人の製麺所から取り寄せたお蕎麦を「揚げたてのかき揚げ」と一緒に出すお店だそうです。淡水研究室同様、今回の内装も手作りです。オーバーストアーの嵐が吹き荒れる中、これからのお店のあり方のヒントが彼のお店にはつまっているような気がします。なんてチョット誉めすぎたかな(笑)。