第7話「超人気路面店エリア 渋谷編」
年齢層が上がれば上がるほど敬遠される街、「渋谷」。今、渋谷から原宿にかけてのエリアのお店ははほとんどと言っていいほど若者(15歳~25歳)向けのお店です。さらにそのお店の条件を「1階部分」に限定してみると、その70%以上が衣料物 販店ではないでしょうか。
それらの路面店が軒を連ねるメインストリートが「①明治通り」です。この通りはご存知のとおり4車線+歩道のある広い道路でその両側の1階は90%が衣料物販店と言っても過言ではないくらいです。今でこそとてもオシャレな通りですが、1982年の航空地図をあけてみると、タイヤ屋さん、ペンキやさん材木屋さん、etcなどがお店or本社を構えています。ちなみにこの通りの1階の現在の賃料相場は坪当たり5万~8万(バブル)です。オイオイ本当かよと一般の方は思われるでしょうが、それでもこの通りで店舗物件が空くと大手アパレル会社を含む10社以上の申込書がその条件ですぐ集まってしまうのが現状です。
前述の明治通りにほぼ平行して走っているのが「キャットストリート②」です。この通りは渋谷川を埋め立ててできた通りです。現在のところ車は途中までしか通行できないためマッタリ系の若者がゆったり歩いたり、座ったりしながら買い物を楽しむ格好の通りのようです。
キャットストリートを原宿方向に歩いて表参道をこえるとそのあたりが「裏原宿エリア③」です。ここはには10代の洋服マニアが好むお店が多く点在しています。お店 のオーナーは若い人が多く、明治通りのお店とはかなり趣が異なります。
私の世代(10年ぐらい前に一生懸命服を買っていた世代)のときは、駅前でほとんどの人が済ませていたと思います。しかし、今彼らはこの広範なエリアを徘徊して服を購入するそうです。彼らが時間をかけて服を買っているのはいいお店がたくさん点在しているからという理由だけではないようで、私の世代とは経済環境、精神的なものも含めて価値観に相当な隔たりを感じます。