第213話「耐性」
自分も含め生活が快適になればなるほど、人間は耐性(我慢すること)がなくなってくる。暑さ寒さ、騒音、匂い・・・ 快適になればなるほど、人はより快適な環境を求める。自分一人の空間であれば求め続けることは構わないかもしれないが、それにも代償が伴う。ある程度我慢する、柔軟に考える、といったことの方が今の時代すべての人に不足していることではないかと思う。
コワーキングスペースの中でも、寒がりの人もいれば、暑がりの人もいる。音に敏感の人もいれば、イヤフォンをつけて全く意に関しない人もいる。それはスペースの外でも同様なことだと思う。自分が過敏すぎる、鈍感すぎるということを意識して、行動、発言しなければいけないと思う。
不平不満を言うのは簡単なこと、貴方がそれを言うことによって、不幸(不快)になる人もいるということを一旦考えてほしい。寒かったらエアコンの温度を上げる前に一枚羽織ってみる、外がちょっと騒がしかったら、まずは窓を締めてみる。それでも不快だったらその時点で文句を言うくらいの耐性と柔軟性が欲しい。貴方が過敏になると相手も貴方に対して過敏になりますよ・・・
それがお互いにとってはたして幸せなことでしょうか?
誰しも自分にとって最適な空間を求めたい。しかしそれが行き過ぎると同時に他人を排除するということにもなってしまうと思う。水は清すぎても、汚すぎてもいけない。そのさじ加減は本当に難しい。人に散々迷惑をかけ、50歳を超えた今、どうやって自分を、他人を納得させるかということに腐心する毎日です。
残暑お見舞い申し上げます。
皆様お体ご自愛ください。
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