第173話「10年経たないうちに・・・」
10年続いた近所のラーメン屋が閉店するという。一生懸命やっていて、味は間違いなくいい、味にうるさいオッサンが言うのだから間違いない(笑) 近隣の専門学校の移転、生徒数の減少による売り上げの減少が主たる閉店の理由のようだ。現在、飲食店は、ただ味を守るだけは生き残れないということなのだろう。
10年経てば自分も周りの環境も大きく変わる、10年前と同じやり方で魚は釣れない。ちょっと例えに問題があるが、20年前、女性の肩を後ろからたたけば、ほぼ振り向いてもらうことができ、とりあえず話にもちこむことはできた。しかし、現在ではキャッチ(水商売、セールス勧誘)が増えた影響で、若い女性の方を後ろから振り向かせることは、至難の業だろう。20年前のオッサンの過去の成功体験などクソの役にも立たないということだ・・・(笑)
ラーメン屋の話にもどす。主たる顧客層である専門学校生の来店が減少した時点で即、新規顧客の獲得や、客単価を上げる戦略を練って、実行に移さなければならなかったのだと思う。いや、もっと厳しく言えば、そうなることを想定して事前に動かなければいけないのかもしれない。店主に「客数が減った」といわれた時、自分なりに助言はしたが、彼は多分動かなかったと思う。
ラーメン屋でいうところの「味」のような核のところ、守らなけければならないところはしっかり守り、内なる(自分の)変化や外(環境)の変化に対しては、事前にある程度想定して、迅速に動かなければ、生き続けることはできないということなのだろう。いつの世の中もそれなりに厳しいことはあるのだろうが、環境変化のスピードに対応するという点ではこれからますます厳しくなっていくのだろう。
最近の記事